COLUMN
美容
皮膚の機能(No1)
2024年07月30日
表皮
皮膚は排泄の機能を有し、1日6~14gを垢として剥離しています。
成人の皮膚の表面積は約16,000㎠、重量は肝臓の約3倍といわれます。
いうまでもなく、皮膚にもマクロファージ細胞など免疫に関する細胞が存在し、外敵の侵入を阻止しています。
この働きを十分に保つには、細胞の代謝を正常に保ち、水分(天然保湿因子)を十分に保持する必要があります。
基底細胞は19日に1回の割合で細胞分裂し、約14日で角質層に達して、約14日で乾燥し剥離していきます。
皮膚への水分は、内側から80%、外側から20%の割合で供給されます。
皮膚は一つの臓器と言っても過言ではありません。
脂腺・汗腺・毛・爪
まずは皮膚の汚れが溜まった状態を改善すること、そして内外からアミノ酸・ビタミン・ミネラルなどの十分な栄養を与えることで、皮膚は美しく魅力的になります。
- アミノ酸は、糖質や脂肪の代謝を補い、補酵素としても各主酵素の働きをサポートします。
- ビタミンB2やB6は過酸化脂質の分解を補い、皮膚や爪の発育に役立ちます。ビタミンCは毛細血管を強くして、メラニン色素の沈着を抑制します。各種のミネラルは、皮膚に活力を与えてきめの細かな皮膚を作ることをサポートします。
- 自分自身の皮膚分泌物を活用して、健やかな皮膚を安定的に保持しています。
- 表皮のPHは4.5~6.5の弱酸性を示します。
- 皮膚が自分の力でPHを弱酸性に保てるように、それが若々しい皮膚を維持する重要なポイントです。
表皮の三大保湿因子
表皮の三大保湿因子は、皮脂腺とNMF、そして細胞間脂質です。
- 皮脂膜の役割は、皮膚を覆って水分の蒸発を防ぐことです。
- NMFはアミノ酸などの保湿因子です。
- 細胞間脂質とはセラミドや脂肪酸のこと、脂質間の水分を保持する働きがあります。
体表反射
皮膚の状態は健康のバロメーターです。
神経、精神、血液循環、内臓の働きとホルモン、これらのサイクルが脳に刺激を与え、皮膚に表れます。
- 汗腺(エクリン腺とアポクリン腺)は水分、脂肪、塩分を分泌し体臭を生じさせます。これを観察することで体調をチェックできますが、分泌された成分がアレルギー症状や過敏反応の原因になることもあります。
- 皮膚神経は心や体に大きな影響を与えるといわれています。
外から内へ、そして内から外へとフィードバックを繰り返します。(痛い、痒い、気分がいい・気分が悪い) - 立毛筋(arrector pili muscle)は神経支配を強く受け、鳥肌などの状態を招く原因となります。
- 肝臓系に熱が籠っている場合 ⇒ 左のほほが赤い。
肺系に熱が籠っている場合 ⇒ 右のほほが赤い。
腎臓系に熱が籠っている場合 ⇒ 頬骨に沿って赤い。
脾臓系に熱が籠っている場合 ⇒ 鼻先が赤い。
内全体に熱が籠っている場合 ⇒ 全体が赤い。(陽気が内に籠り外的の侵入などにもろくなっている状態されます) - 皮膚が青かったり黒っぽかったりしている状態は痛みを表します。
- 皮膚の異常な白さは寒さや冷えを表し、赤や黄は熱の籠った状態を表します。
- 目と眉の間の色変をチェックする場合。
青色は肝臓系、白色は肺系、黄色は脾臓系、黒色は腎臓系、赤色は心臓系とされています。
東洋医学的にみる皮膚の分類
- 極度の脂性肌
⇒高血圧症のタイプが多い。 - 強い脂性肌
⇒肥満、神経過敏になりやすいタイプが多い。 - 脂性肌
⇒痩せ型、水太り、下痢、軟便タイプが多い。 - やや脂性肌
⇒痩せ型、虚弱体質のタイプが多い。 - 極度の荒性肌
⇒かなりの痩せ型、貧血症、しわが目立つタイプが多い。 - 強い荒性肌
⇒痩せ型、糖尿病、口渇症のタイプが多い。 - 荒性肌
⇒肥満、喘息症状を持つタイプが多い。 - やや荒性肌
⇒硬太り、便秘症のタイプが多い。
皮膚の老化(シワ・シミ・クスミ)の原因
- 低温で乾燥した環境
⇒汗腺や皮脂腺の機能低下、皮脂膜の減少など。 - 加齢
⇒細胞代謝の低下、コラーゲン繊維の減少など。 - 偏食と栄養不足
⇒酸化、造血浄血力の低下、冷え症、過敏体質の形成、生成不良など。 - 疲労、低体温
⇒内臓の機能低下、酸化、各神経系の失調、ホルモンアンバランスなど。 - 間違った洗顔
⇒表皮細胞の損傷、刺激過多による角質の形成異常、剥離過多など。 - 水分不足
⇒多くのトラブルの原因、過敏肌、皮膚の免疫力の低下など。 - 紫外線
⇒角質の乾燥、炎症、色素沈着、異常細胞の増殖など。